理事紹介

代表挨拶

現代にナイチンゲールが生きていたら、間違いなく「コーチングは看護の基本」だと言うでしょう。私が看護師になった時、ナイチンゲールの看護は何と理想の 高いものだろうと思いました。おそらくは、看護師としての生涯を終える頃、ナイチンゲールの看護がようやく実践できるレベルになっているのではないか、と 思っていました。

ところがコーチングに出会ったとき、あまりに精通する部分があることに気づき、これを体系的に学ぶことでナイチンゲール看護を実践できると確信しました。

私たち看護師は、患者さんの療養環境を整えること、医療処置を行うこと、患者さんのメンタルサポート、教育、さらには医師や病院スタッフとの円滑な指示受 けと連絡、看護師育成、自己研鑽など、日々変わっていく政治的背景と医療に対応しつつこれらのことを行っていかなければなりません。さらに多くの女性看護 師は、結婚や子育て、介護なども経験することでしょう。 さて、私たちは忙しさの中で毎日、瞬間毎患者さんと向かい合えているでしょうか。

同じチームの看護師を応援し、サポートできているでしょうか。上司として 若い看護師が活き活き働けるよう関われているでしょうか。そして、自分自身を大切にできているでしょうか。看護師になった時の、あの誇り高い気持ちを持ち 続けられているでしょうか。あの時理想とした看護を、今提供できているでしょうか。 私たち看護師ほど、人と関わり、喜び、学び、悩む職業はないでしょう。

私たち看護師は、医療のプロフェッショナルであると同時に、対人のプロフェッショナルでなければなりません。それはトレーニングによって、後天的に身につけられるものなのです。

コーチングは単なるコミュニケーションスキルではなく、自己基盤を整え、人の可能性を引き出すというものです。五感を使って行うコミュニケーションです。 今まで私たちは、経験の中からのみこのことを身につけてきました。しかしこのコーチングの概念を学ぶことで習得でき、看護の根幹となりえるものなのです。

私たち日本看護コーチ協会では、看護師が人の持てる力に働きかけることのできるスキルを習得できる体系的な学びの場と、私たち看護師が自分らしく、誇りと自信を持って生きていくための基盤を整える場を提供していきます。

プロフィール

一般社団法人 日本看護コーチ協会 代表理事 島村 優子

2002年看護短大を卒業後、大学病院、地域救急指定病院でICU(重症集中治療室)、NICU(新生児重症集中治療室)など主に急性期看護に従事。

厳しい現場の中で、トップダウン型のリーダーとしてチームをまとめていた。
しかしチームメンバーが疲弊していく現状を目の当たりにし、悩む。2009年にコーチとの出会いがあり、それをきっかけにコーチングを学び始める。

2010年から本格的に学ぶためコーチエイのCTP(コーチトレーニングプログラム)に参加、認定コーチの資格を取得。その後はコーチ型リーダーとしてチームビルディングやマネジメントを担い、ICUの新規立ち上げやクリニックの開業に携わる。

現在、病院・介護施設に向けたメディカルコーチングコミュニケーション研修、新規クリニック開業マネジメント、およびパーソナルコーチングを行なっている。

また、2018年より特別養護老人ホームの看護師として現場の業務を継続しており、高齢化社会における医療問題等、日本が抱える構造的な問題と対峙しながら、医療現場への看護コーチング普及に努めている。

資格
正看護師
(一社)日本看護コーチ協会 認定看護コーチ
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
インジェクショントレーナー

 

プロフィール

副代表理事 河井 葉純

慈恵会医科大学付属病院で4年間勤務後、1年間カナダに留学。帰国後に勤務した眼科クリニックで、地域に根差した眼科医療の魅力に気づく。出産を機にいったん医療の現場を離れるが、産後6か月でパート職員として、別の眼科クリニックに就職。仕事のキャリア形成で悩み、退職を真剣に考えた際に、コーチングセッションを受けて、悩みの原因は自分自身の中にあったことに気づき、退職せずに常勤職員になり勤務を継続。

その後、看護師長に着任し、院長が海外留学で不在の4年半の間に、主体的に行動できる人材育成と経営効率を上げる仕組み作りにコーチングを活用した結果、事業拡大につながり、院長帰国時には関連クリニックが3院に増えていた。

結婚出産介護等、様々な人生の岐路を経験しながら、働き続ける看護師とコメディカルのマネジメントと院内コーチとして携わる中で、職員の自己実現をサポートし、患者の人生の質を高める医療の実現のために勤しんでいる。

日本全国の看護師にコーチングを活用し看護の質を高める楽しさを知り、多くの看護師の人生を輝かせるサポートをしたいと願い、日本看護コーチ協会の設立に携わり、様々な医療現場での看護コーチングの普及に努めている。

専門
コーチング、リーダーシップ、クレーム対応、コーチ型面談

資格
正看護師
(一社)日本看護コーチ協会 認定看護コーチ
(一財)生涯学習開発財団認定マスターコーチ
日本コーチ協会認定メディカルコーチ

 

プロフィール

東北支部長 木村 陽子

独立行政法人国立病院機構仙台医療センター(旧国立仙台病院)附属看護助産学校看護科卒業後、同病院一般外科・胸部心臓外科病棟に勤務。

結婚退職後、現在に至るまで25年以上クリニックのマネジメントに従事。

スタッフ間や患者様への対応におけるコミュニケーションの改善を図りたいと思っているときに、日本看護コーチ協会を知り、看護コーチトレーニングを受講。認定看護コーチの資格取得。

現在、クリニックで院長の経営サポートとともに、労務管理、人材教育、医療安全管理などのマネジメントにおいて、院内コーチとしてコーチングを活かしている。

また、医療経営管理者向けの研修、病院・クリニックでの接遇・コミュニケーション研修も行なっている。さらに、大学や看護学校では非常勤講師として、医療機関実習前実践講座や看護倫理の講義を受け持っている。

医療機関で働く看護師をはじめ、全てのスタッフのコミュニケーションの充実を図るため、看護コーチの役割の必要を感じ、東北地方を中心に看護コーチングの普及に努めている。

看護現場でのコーチングの実践で、「明日も笑顔で看護をしよう!」

専門
看護倫理、接遇、アンガーマネジメント、コミュニケーションカード
資格
正看護師
(一社)日本看護コーチ協会 認定看護コーチ